キッチンの床材選びで大切なポイントは、なんといっても汚れをふき取りやすいことです。
水や油汚れが多い箇所なので、お手入れしやすい素材を選ぶようにしましょう。
それに加えて、オープンキッチンが主流になり、キッチンのインテリア性が高まるにつれて、見た目も重要になってきました。
床材として一般的ないくつかの素材を上げてみましょう。
木質系の素材で、一般的なのが合板の上に薄い天然目(合板)を貼った複合フローリングです。リビングからのつながりが自然で、インテリアとしても空間に一体感が出ます。
最近では、少し値は張りますがデザイン性や素材の良さを重視して、無垢のフローリングを選ぶ人も増えてきました。ナチュラルな風合いが魅力で、デザイン性の高いキッチンとの相性も抜群です。油や水がはねたときにはすぐに拭くなど、お手入れには気を配りましょう。傷やへこみが生じた場合は、アイロンの蒸気をあててふくらませると、ある程度修復できます。
また、フローリングの場合はウレタンなどで塗装したものを選ぶと、水が染み込みづらく傷もつきにくくなります。
塩化ビニール樹脂製のシート状の床材で、耐水性があることからキッチンをはじめ、洗面やトイレなどの水回りによく使われています。弾力性があるので足腰が疲れにくく、食器を落としても割れにくいのも利点でしょう。
その魅力は、比較的安価なところです。張替えもしやすいので古びてきたら取り替えることもしやすいのがよいところですが、耐久年数も他の素材に比べて長くはないので、長い目で見たコストで選ぶことも大切です。
最近では、フローリング調のものやタイル、大理石調などデザインも豊富で、一見するとクッションフロアとわからないものも多くあります。ただ、あまり凹凸がありすぎると、こびりついた汚れが落としにくくなるので気を付けましょう。
デザイン性の高いキッチンではよく見かけるタイルの床。高級感があるのでリビング・ダイニングからのフローリングと組み合わせても、とても素敵なアクセントになります。
素焼きの風合いが温かみのあるテラコッタタイルや、高級感のある大理石など、デザインも豊富です。タイル1枚の大きさによって印象も変わるので、しっかりイメージをして選びましょう。
ただ硬い素材なので、食器を落とすと割れてしまう、目地に汚れが溜まりやすい、足元が冷えるなどのデメリットもあります。
コルク樫の樹皮から作られる木質系の床材です。弾力性があるのでソフトな感触があり、保湿性があるため温かなのも、寒い季節にはうれしいポイントです。クッション性があるので、食器を落としてもわれにくく、また、衝撃音も吸収してくれる遮音性が高いのも特徴。
表面塗装されているものなら、水分もしみこみにくく、酸やアルカリ、アルコールにも強い性質があります。なので、洗い物の水が飛び散っても、拭くだけでお手入れも簡単です。
床材もキッチン空間を飾るインテリアだとすると、その色や質感までこだわって選びたいところです。ただ、毎日、長時間いる場所と考えると、快適性や清掃性まで考えて最適なものを選んでください。
キッチンにも床暖房を入れることが多くなってきましたが、床暖房が入れられる素材かどうかも事前に確認が必要です。