古くなってきたキッチンを思い切って新しくしたい。

そんなときキッチンだけ入れ替える方法のほか、キッチンのスタイルを変更できることをこちらの記事「キッチンまわりだけのリフォーム」でお伝えしました。

そこでさらに、キッチンを新しくする機会にこれまでの使い勝手の悪さや不満を一度考えてみませんか？より暮らしやすい家にするために、キッチンだけにとどまらず、LDKなど他室を含めて家全体を見直してみてはいかがでしょうか。

キッチンまわりの使い勝手を考える

キッチンまわりを新しくする際に大切なのは、扉や壁に掃除がしやすい素材を選んだり、ガスコンロを最新機能付きのものにしたり、さらにはビルトインの食洗機を導入したりと、現状より家事の負担を減らす工夫をすることです。加えて、LDK全体を見直すのであれば収納にも目を向けてみましょう。

キッチンにものが多くて使いづらいというのであれば、壁いっぱいの大型収納を導入してみてはいかがでしょう。食器や保存食、調理家電まですっきり隠す収納になったり、パントリー（食糧庫）を設けたりするとインテリアとしてはもちろんのこと、作業効率も大きく変わります。

また、新しいシステムキッチンの引き出しは収納量が多いので、収納棚を思い切ってなくすことができるかもしれません。最低限のものを大切に使いながらシンプルに暮らすのを目指すのもよいです。

LDK内の動線を考える

家族や友人が集まるキッチン空間を目指すのであれば、独立型キッチンからオープンキッチンにしたい、それならペニンシュラ型やアイランド型のキッチンスタイルにしたい…と夢は広がります。

キッチンスタイルを変えるのであれば、人の行き来が重ならず、手伝ってもらいやすいような動線を確保できるのかにも気を配る必要があります。キッチンには何人で立つことが多いのか、ダイニングテーブルとの距離はどうか。せっかくリフォームしても動線が悪くなっては意味がありません。限られたスペースの中、動きやすさを考えることが大切です。

また、家事全般を考えるとバスルームなど他室との動線も重要です。こちらの記事もぜひ参考になさってください。

「家」の中のキッチンと動線

キッチン空間全体のデザインを考える

せっかくLDKも含めたリフォームをするのなら、インテリアまでこだわり空間の統一感を出したいものです。北欧風やカントリー風などといった具体的な好みでも、「とにかくシンプルに」という要望でもよいでしょう。「お気に入りのソファや家具に合う空間にしたい」というところからスタートするのもありです。

さらに、ペンダントライトやダウンライトなど雰囲気のある光の演出を取り入れるなど、照明器具を交換するのも印象が変わるのでおすすめです。

規模が大きいリフォームに必要な日数とコスト

LDKまで見直すリフォームは間取りの変更を伴う場合もあり、工事の規模も大きくなります。工事日数は、広さやプランにもよりますが、10畳程度で2週間くらい見ておいたほうがよいでしょう。

工事費用は広さや、壁・床・天井などに使用する材料によって大きく差が生じます。

床材

床材は、既存の床に重ねて貼る方法が費用を抑えられるものの、現状がしっかりしていることが条件です。床鳴りがしたりたわみがある場合は土台からチェックしてもらいましょう。「リフォームは開けてみないとわからない」とよく言われるのは、見えない部分の劣化や腐食が生じている場合があるためです。土台は大切な部分なので費用はかさみますが、ここはケチらずしっかり直すことが大切です。

壁・天井材

壁・天井は、仕上げ材として一般的なクロス貼りなら、豊富な色柄から選べるうえ費用面も抑えられるので人気です。珪藻土や漆喰などの塗り壁はクロスの数倍以上とぐんと価格があがります。ただ、独特の風合いは素敵で空間のアクセントにもなります。費用とこだわりのバランスで考えましょう。

お住まいの建物の構造や現在の状態などによって違いがあるので、事前にスケジュールや費用をしっかり確認することが必要です。また、マンションでは位置変更を伴うような大きな改装は認められていないところもあるのでマンション規約の確認も行いましょう。

生活を変えるキッチンリフォーム

家事に費やす時間が減ったことで自分の時間が持てた、友人を招けるようになって楽しみな時間が増えた…など「暮らしが豊かになった」という声も多く、リフォームは人生を変えるといっても過言ではありません。大きな買い物だからこそ、じっくり検討してください。

大切なのは要望をしっかり持って設計者（プランナー）に伝えること。また、設計者の知識やセンス、その方との相性も重要です。依頼先探しもあせらず、余裕をもったスケジュールで動くことが大切です。